ゴルフ男 完結編【ギリプロの進路指導】・・5

ゴルフ男

ギプ「でもな、どう考えてもプロゴルファーって幸せだと思うっぺよ」
「サラリーマンだと定年で肩書きは終了だけどプロは死ぬまでだからな」
俺 「へえ、一旦プロになると死ぬまでプロなのかあ・・」
ギプ「自分で退会届け出すか、破産するか、ヤバい犯罪する以外はな」
俺 「へえ、破産って除名なんだあ。知らなかったなあ」
ギプ「定款に書いてあるからそうなんだろな」
俺 「あんたギリギリのシード落ちだけど幸せなの?」
ギリ「もうねPGAの会員ならみんな気持ちの上では満足だろうな。」
俺 「それはなんで??」
ギリ 「それはな、球が狙ったとこにどうしたら行くか一生それだけを考えていればいいからだっぺ」
俺 「うっひゃ~、強烈人生だっぺ!」
ギプ「ゴルフ好きにはこたえられない生き方だっぺな」
「それにな、不況って言ってもどんなプロでもちゃーんと楽しみながら食えるようになってんの」
俺   「そこらへんのレッスンプロでもかい?」
ギプ「そうだよ、うわべはきついって言っててもな」
俺 「そんなものなのかね」
ギプ「だって試合に出れなきゃ、毎日お客とゴルフやってればいいからな」
「とにかくPGA会員になればわかるっぺ」
俺 「わかった、俺ゴルフ好きだし会員になりたいよ。テスト明日にでも受けたい」
ギプ「ところがすぐそうはいかないんだっぺよ」
俺 「え?なんで?」

ギリプロから出た言葉は実に気の遠くなるような内容でした。

ギプ 「おめえはゴルフ部出身でないし競技実績もないしゴルフ施設勤務でもないからすぐにはテストを受験できないっぺな」
俺 「へ?すぐには受けれないの?」
ギプ「そう、おめえは業界的にはド素人だからな」
俺 「じゃあどうすればええっぺか?」
ギプ「そうだな、とりあえずPGAのA級会員の下で3年間レッスン業務等の研修をしてから 推薦状をもらって書類審査を通過してからの受験になるっぺな」
俺 「えっ、3年もかい!待ちきれねえっぺよ!」
ギプ「原則としてはそうだ。それにおめえはまだ師匠となるA級会員を見つけてねえし、その人の下で研修を始めてからだから、遅れると受験もどんどん先になるっぺな」
俺 「そのA級会員ってのはどうやって見つけるの?」
ギプ「まあ、今おめえの目の前にいるのもA級会員だが、この不況のご時世だからなかなか職の世話がしてやれねえっぺよ。すまねえな」
俺 「あんたでも面倒見切れないんじゃ、探すのは至難の業だな・・・」
ギプ「う~ん、とにかく今は良いアドバイスをしてやれねえっぺな」
「とりあえず今の仕事をやりながらじっくり考えても遅くはねえっぺ・・」
俺 「わかった、とりあえず仕事は頑張るよ」

ってことでこの件はギリプロ預かりになりました。
そして次にかかってきたギリプロの思いがけない電話に腰を抜かしてしまったのでした!

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