最終18番、430Yパー4っす。
 俺、岡田 1アンダー。
 小泉先輩 パープレー。
 安倍先輩 2オーバー。
このホールで決着がつきます。
 このホール右ドックで普通は5番ウッドで打って、2打目を5番アイアンくらいで攻めるのが無難なところです。
 ですが俺は1Wでショートカットの大胆勝負っす!もうね右の林にまっつぐ向いてマン振りしてやりました!
俺「ヴぁッチ~~~~ン!!」「うがあ!」
 岡田「あ、やべ!」
 俺「うぐ、やっちまった~ぁぁぁぁ!」
ドローの予定がフェードかかりやがりますたぁぁぁぁぁ!
 「バサバサバサ!」「し~~~~~~~ん・・・」
岡田「あ~あ」
 俺 「はは・・」
もうね、完全に林の中っす、やっべ~!
 で残り3人は順当に5番ウッドでフェアウェイキープ。
 これで俄然岡田が有利な展開っす。
しっかし、ドラマはここから始まったのですた~ぁぁぁ!続く!
俺が茨城でハンデ5つ貰ってた頃、特に感心したのがギリプロのリカバリーショットでした。
 ギリプロだってたまには林に入れちゃいます。
 でもことごとく林の中からグリーンに乗せてくるのにはたまげました!
 右の林からはスライスで、左からはフックで、まるでボールにリモコンでもついているかのように自由自在って感じです。
俺「ねえねえ、なんでそんなことできるのよ?」
 ギ「へ?そりゃプロだからだっぺ!」
 俺「はは・・具体的にどうぞ!」
 ギ「しょうがねえなあ・・」
って、丁寧にインテンショナルフック、スライスの構え方を教えてくれました。
 でもね、やってみるとたまにしか上手く曲がりません。
俺「ひえ~、けっこうむずいわ、これ」
 ギ「へっへ、世の中そうは甘くねえっぺww」
 俺「やっぱちゃんと構えてないのかな?」
 ギ「いや、構えはちゃんとしてるっぺ」
 俺「じゃあ何がいけないのさ?」
 ギ「おめえはな構え通り振ってないっぺ」
 「どうしてもグリーンに振っちゃってるな」
 「コツはよ、思い切って向こうの林に打っちゃうくらい大胆に振るっぺ」
 「フェースはグリーンに向いてんだからそれを信じろ」
って、やってみました。で、うまくいったショットの感想は・・・
俺「うっへ~、こんなに関係ないほうに振るっぺかああ」
 ギ「バカか?そう構えてるっぺよww」
右の林に向かって歩きながら、なぜかこのギリプロとのシーンが脳裏をよぎりました。
 で、俺の球は案の定インテンショナルスライスしかない状況。
 でもギリプロと夕暮れまで練習したのと同じ距離と同じ角度です。
俺「よ~し、やってやる命までは取られないっぺ」
 「キャディさん、3番アイアンください!」
 岡田「うっ、な、なにやるの?」
 俺 「バッシュ~~~~~~~!」
さ~てさてさて、次回怒涛の結末に全米が泣くのでしょうかぁぁぁ?!
岡田「ああ~、向こうの林に行っちゃう!」
もうね、3アイアンで打った球は斜めにフェアウェイを横切って向こうの林に一直線!
小泉「あ~あ、これでゴルフ男は死んだな・・」
 安倍「うぐ、小泉、あれを見ろ!」
ぎゅ~~~~ん、グイ~~~~~~ン!
岡田「うあ!ああああああああああ!」
もうね、ギリプロとやったスライスの練習そのまんま打てました!
グイ~~~~~~~ん、トン、トン、トン、コロコロ・・・ピタ!
 1ピンにつきました。
岡田「あう・・・」
 小泉「す、すげ・・」
 安倍「お、お見事・・」
 俺「はは・・」
もうなんかみんな2打目打ってないのに俺の勝利ムードっす。
 で、みんなは5番アイアンで打って全員グリーン外しでしたが、さすが1mに寄せてきましたっぺ。でみんなパーっす。
 で、俺の1ピン、バーディトライっす。
 ラインはやや下りのフックです。
 で、なぜか打つ前に入ると思いました。
 なんか入る時ってラインがトイみたいにくっきり見えるんです。
 で、トイが見えたっす。
「トロトロトロ、カッコ~~~~ン!」
 「うっしゃあ~~~~~~!」
やりますた。1打差で逃げ切り勝利っす!2位が岡田です。
 岡田「すっごいリカバリーだったね、負けたよ!」
 俺「はは・・さんきゅ~!」
こうして長~い1日が終わったのですた。
  
  
  
  

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